SUSHI MIZUKAMI by Keiji Ashizawa Design

Sushi Restaurant | Tokyo, Japan

 
SUSHI MIZUKAMI | Keiji Ashizawa Design | photography : Daici Ano

SUSHI MIZUKAMI | Keiji Ashizawa Design | photography : Daici Ano

 

DESIGN NOTE

  • 縦方向のラインだけで構成されたファサード

  • 8席のヒノキ材寿司カウンター

  • 丁寧に隠蔽された空調設備

 

photography : Daici Ano

words : Reiji Yamakura/IDREIT

EN

 
 

東京都心部の、マンションの1階に計画された寿司店の内外装デザイン。由緒正しい名店から独立した店主からの要望は、まず、日本の伝統を感じられる設えにしてほしいこと。そして、8席のカウンターとその前室となるアプローチ空間に加え、十分な広さと機能を持つ厨房だったという。芦沢が同店の設計のポイントだったと振り返るのは、プランニングだ。入り口から前室を経て待合、客席へと至る動線。また、必要十分な広さを備える厨房が効率的にレイアウトされている。

こうした要素を減らしたシンプルな空間では、ノイズとなってしまう空調設備は、客席壁際のスリットや、前室の天井に丁寧に隠蔽されている。また、端正に縦のラインだけでデザインされたファサードは、既存マンションのアーチ形状をうまくプラスの個性として生かしている。店内カウンターバックの壁や飾り窓にも見られるアーチは、外部を含め、空間を一体的に感じさせるためにあえて反復したものだという。

(文中敬称略)

 

DETAIL

ファサードは縦格子など、縦方向の要素で整然とまとめられている。左上に見える、角を丸くした意匠は既存建物のアーチ形状による

ファサードは縦格子など、縦方向の要素で整然とまとめられている。左上に見える、角を丸くした意匠は既存建物のアーチ形状による

待合ベンチと、エントランス横のディスプレイ台には力強い表情のケヤキを用いた。建具は杉材の縦格子。

待合ベンチと、エントランス横のディスプレイ台には力強い表情のケヤキを用いた。建具は杉材の縦格子。

カウンター内から入り口の気配を感じられるように和紙張り小窓が設置されている。また、空調設備はすべて天井内のスリットなどに隠蔽された

カウンター内から入り口の気配を感じられるように和紙張り小窓が設置されている。また、空調設備はすべて天井内のスリットなどに隠蔽された

カウンターバックには、ファサードに見られるアーチ形状を反復して用いた

カウンターバックには、ファサードに見られるアーチ形状を反復して用いた

芦沢啓治さんに「鮨 みずかみ」の設計プロセスを聞いたインタビューはこちら

 

CREDIT


名称: 鮨 みずかみ

設計: 芦沢啓治建築設計事務所 芦沢啓治 入江麻里子

施工: 幹建設

設備工事:フカケン

所在地:東京都千代田区一番町3-8 1階

経営:水上行宣

竣工:2018年2月

面積: 55.46m2

用途: 飲食店

仕上げ材料:寿司カウンター/ヒノキ無垢材 t60 壁/土壁 床/御影石貼り(山西黒 t13) 外装ルーバー、建具/杉格子組み 待合ベンチ、アプローチ花台/ケヤキ無垢材

 

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