SHUHARI Kuromon by design ground 55
Soba noodle restaurant | Osaka, Japan
DESIGN NOTE
古民家からのコンバージョン
アンティーク銅板を用いた腰壁
photography : Daisuke Shima
words : Reiji Yamakura/IDREIT
堂島店に続いて、designground 55がデザインを手掛けた日本そば店「手打蕎麦 守破離 黒門店」。100年以上の歴史を持つ黒門市場付近に位置する。建物は、かつての畳店兼住居だったものを、構造補強して飲食店へと転用した。
内装は、姿を残せる部分は極力生かす方針により、梁上の土壁は清掃にとどめて保存。また、天井裏に見える野地板は、一度取り外し、必要な部分は補強した上で洗浄して元に戻したという。
かつて隈元が設計した「守破離 堂島店」と同様に、店内には蕎麦打ちのスペースが用意されており、入り口側にはスツールを配したロングテーブル席、奥にはサロンのような落ち着きのある客席が設けられた。店内奥からは苔のある坪庭を望むことができ、この庭はトイレ内からも見えるように配置されている。
客席をゆるやかに区画する、ロングテーブル奥の腰壁の表面には、アートのような風合いのアンティーク銅板を採用。古材やアンティークなど、時代を経た建物に呼応する素材を丁寧に選んだことで、日本の伝統に根ざした独特の空気が生まれた。
(文中敬称略)
design ground 55の隈元誠司さんに守破離 のデザインプロセスを聞いたインタビューはこちら
DETAIL
CREDIT
名称:手打蕎麦 守破離 黒門店
設計:design ground 55 隈元誠司 蒲原翔也
照明計画 NEW LIGHT POTTERY
アートワーク:ドミニク・ルトランジェ
アンティーク銅板:釜屋明和
造園:美昌樹園 吉川雅千
施工: アンドエス
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所在地:大阪府大阪市中央区日本橋1-19-4
経営:橋本洋輔
竣工:2018年3月
用途: 蕎麦店
面積:82.7㎡
仕上げ材料:
床/モルタル金ゴテ押さえ
壁/モルタル特殊左官仕上げ 一部ニレ突き板貼り(安多化粧合板) 腰壁/アンティーク銅板貼り
特注照明/NEW LIGHT POTTERY
テーブル/古材天板(丸和産業)ウレタンクリア仕上げ
薪ストーブ(ネスターマーティン)