RESIDENCE WS by MOMENT

Tokyo, Japan

RESIDENCE WS | MOMENT

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DESIGN NOTE

  • “新陳代謝”をコンセプトに、移ろう余地を残したデザイン

  • ギャラリーと名付けられた、アートを飾るための一室

  • 柔らかな影を意図したディテール

EN

photography : MOMENT

words : Reiji Yamakura/IDREIT

 
 

平綿久晃と渡部智宏が率いるデザイン事務所、MOMENTによる、都内のマンションの一室をすべてスケルトンにして全面改修したデザイン。アートが生活の一部としてあり、日々変化のある暮らし方を望む施主のライフスタイルから、“新陳代謝”をコンセプトにデザインが進められたという。

その考え方を象徴するものとして、この住居の中央には、何も家具を置かず、アートを飾るためのギャラリーと呼ばれる部屋が設けられた。MOMENTの二人は、「このギャラリーを中央に置くことで、固定化しがちな住宅の中に移ろいゆく余地を残すデザインを試みた」と振り返る。ここでは、あたかも現代美術がインテリアの仕上げのようなものとなり、建築や内装、家具といった区分けを超えるデザインを標榜した結果、開口部では壁構造の躯体がそのまま露出した意匠になったという。また、既存の梁などは、柔らかい影を落とすことを意図し、ディテールのデザインがなされている。

(文中敬称略)

 

MOMENTの2人に詳しいコンセプトを聞いたインタビューはこちら


DETAIL

手前が“ギャラリー”と呼ばれる、家具をいっさい置かず、アートを飾るために設けられた一室。左奥はダイニング。ギャラリーの作品は日常的に掛け替えられているという。

手前が“ギャラリー”と呼ばれる、家具をいっさい置かず、アートを飾るために設けられた一室。左奥はダイニング。ギャラリーの作品は日常的に掛け替えられているという。

現代アートに混じって置かれた板は、施主が将来家具にするために所有していたという古材。

現代アートに混じって置かれた板は、施主が将来家具にするために所有していたという古材。

正面奥の垂れ壁は、既存ダクトの存在を隠し、さらに壁に柔らかな影を落とすためにダクトの下端よりも下まで伸ばしたデザイン。ペンダントライトは、古道具をカスタマイズしたもの。

正面奥の垂れ壁は、既存ダクトの存在を隠し、さらに壁に柔らかな影を落とすためにダクトの下端よりも下まで伸ばしたデザイン。ペンダントライトは、古道具をカスタマイズしたもの。

躯体の断面を露わにした、間仕切り壁の開口部。部屋間ドアのはすべて引き込み戸として壁内に納められている。

躯体の断面を露わにした、間仕切り壁の開口部。部屋間ドアのはすべて引き込み戸として壁内に納められている。

 

CREDIT + INFO

名称:RESIDENCE WS

設計:MOMENT 平綿久晃 渡部智宏

施工:スウィッチ・ワークス


所在地:東京都

竣工:2019年9月

面積:130m2

仕上げ材料:

床/オーク材フローリング

壁/珪藻土仕上げ(グレーベージュ)

天井/AEP塗装仕上げ(オフホワイト)

 

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