CIBONE by DAIKEI MILLS

Retail store, Tokyo, Japan

CIBONE | DAIKEI MILLS | photography: Daisuke Shima

CIBONE | DAIKEI MILLS | photography: Daisuke Shima

 

DESIGN NOTE

  • 既存店を解体し、移築するコンセプト

  • 切断部を露出したデザイン

 

EN

photography : Daisuke Shima

words : Reiji Yamakura/IDREIT

 
 

かつてDAIKEI MILLSがデザインを手掛けた「CIBONE Aoyama」(2014年開業)が、2020年6月にジャイルの地下1階の「HAY TOKYO」(2018年開業、設計/スキーマ建築計画)として営業していたスペースの一部に、「CIBONE」として移転オープンした。新店舗のデザインはCIBONEのインハウスデザインチームを中心に、スキーマ建築計画監修のもと、旧店舗を移築したスペースはDAIKEI MILLSが、アパレルカテゴリーのためのブースはCASE-REALが設計を手掛けた。また、同フロアにあった「ダンデライオン・チョコレート表参道店」の改修はPuddleが同時期に手掛け、複数の設計チームが競演するかたちで計画された。

DAIKEI MILLSの中村圭佑に新たなCIBONEのデザインについて尋ねると、「ここでは、異なるテンションのものが一つのフロアに入り混じるカオスの中で、偶然の出会いが生まれ、訪れた人がワクワクするような場が求められました。移転にあたり “引っ越し”というテーマが与えられたので、造作を含め店舗ごと引っ越してしまおうというアイデアが浮かびました」と発想の経緯を語ってくれた。その背景には、極力無駄を減らしたいという思いもあったという。

既存店の壁や什器の一部を解体し、移築のようにそのまま新店舗に運んで再利用するという彼らの意図を理解する施工者を見つけることに苦労があったというが、什器の足元に単管足場用の支持金具を用いたり、切断された断面をそのまま見せるユニーク設えにより、新築プロジェクトでは出しえない実験的な気配が生まれている。

(文中敬称略)

 

DETAIL

切断面を露わにしたディスプレイ棚。2020年3月まで営業していた青山の店舗で使われていた棚をカットして移設したもの。

切断面を露わにしたディスプレイ棚。2020年3月まで営業していた青山の店舗で使われていた棚をカットして移設したもの。

daikei-mills-cibone-tokyo-japan-interior-design-magazine-idreit-06-.jpg
daikei-mills-cibone-tokyo-japan-interior-design-magazine-idreit-03-.jpg
旧店舗の棚什器を切断して運び、再利用した。棚下には、フロアの共通意匠である足場金物を使用している。

旧店舗の棚什器を切断して運び、再利用した。棚下には、フロアの共通意匠である足場金物を使用している。

「CIBONE Aoyama」の、Ciguëら来店者のサインが描かれた壁も移設した。手前は、旧店舗のアパレルゾーンで使われていた銅板張りのカウンターを半分に切断したもの。

「CIBONE Aoyama」の、Ciguëら来店者のサインが描かれた壁も移設した。手前は、旧店舗のアパレルゾーンで使われていた銅板張りのカウンターを半分に切断したもの。

 

CREDIT

名称:CIBONE(移築部分)

設計:CIBONE + スキーマ建築計画 + DAIKEI MILLS(中村圭佑 熊谷晃希 八木陽介)

施工:kivill


所在地:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE B1F

経営:株式会社ウェルカム

開業:2020年6月

仕上げ材料:

什器/既存再利用

 

インテリアデザイン・建築系の仕事に特化した求人情報ページ。掲載のご案内はこちら

 

RELATED POST

#DAIKEI MILLS

 

#RETAIL & FASHION STORE