DDD SOFA by 2id Architects
DESIGN NOTE
4枚の面材を組み合わせたシンプルなソファ
日本的なデザイン言語による構成
300mmと低く設えた座面
photography : 2id Architects
words : Reiji Yamakura/IDREIT
2id Architectsの岡田宰が設計した、浜松の工業地域に新築された二世帯住宅「Dan Dan Dan House」のリビングルームのために、同じく岡田によりデザインされたソファ。デザインの意図を尋ねると、「畳敷きのリビングに適したソファは、既製品に適当なものが見つからず、オリジナルデザインを提案したものです。この空間に一般的なソファを置くとボリュームが大きくなり過ぎると考え、和室で使われる座椅子のような存在感を意識しながら、座面高さを300mmと低く抑え、空間に開放感と広がりを生むようにデザインしました。素材にはオークを用い、日本的なデザイン言語をもとに、座面と側板となる面材4枚に貫を加えたシンプルな構成としています」。実現にあたり、面を組み合わせたシンプルな構造のため、接合部の強度を保つことに苦労したという。また、床との設置面をできるだけ少なくし、浮遊感と軽快さを与えたとのこと。
この住居におけるソファの役割として、「ソファに座って過ごす生活シーンと、畳に直接座ったり寝転んだり過ごすシーンが自然と繋がり、家族の交流が生まれ、リビングがより居心地のよい空間へと変化することを期待しています」と語ってくれた。
(文中敬称略)
DETAIL
完成:2020年
素材: フレーム/オーク材 t25 オイル染色仕上げ クッション/ファブリック張り