WATERFALL by Chen Baozhen
桑沢デザイン研究所 スペースデザイン専攻
以前、姉に椅子を作ってあげたことがありました。しかし、今ではその椅子は「椅子」としてではなく、「ハンガー」として使われています。姉が毎日、着ていた服を椅子にかけるからです。結局服が山積みになって座れなくなってしまいました。
ですが、よく日常を観察してみると、この姉の生活の中での行為は、多くの人にも当てはまるのではないかと思いました。椅子は現代の人にとって欠かせないエレメントであり、多くの時間を共に過ごす道具でもあります。
また、服も同様に毎日身につけるものだからこそ、つい近くにある椅子にかけてしまう。そして積み上がり、まとめて洗濯機へ入れることもあります。
怠惰な生活が良くないと感じる人はいるかもしれませんが、観察し考えていくで、完璧で綺麗な暮らしよりも、少しだらしないくらいが、人らしくて好きだと感じました。
なので、この人らしい生活習慣を活かした椅子を作ろうと思いました。
自然と服が椅子に集まっていくような機能性、そして椅子が椅子として存在できるためのデザイン性の2つを共存させる椅子です。
words: Chen Baozhen
CREDIT
作品名:Waterfall
氏名 :陈宝臻 Chen Baozhen
学校名: 桑沢デザイン研究所 スペースデザイン専攻
卒業年:2023
応募カテゴリー:家具デザイン