PROSODY by Akari Tsubouchi
武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科 インテリアデザイン専攻
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人のなかには潜在的に「整える」ことへの意識がある。
これは整頓するという意味だけにとどまらず、ものに秩序を与え、調和させることもまた「整える」であり、それは私にとってとても心地よい行為である。
この作品を見たとき、あなたは果たして奇妙だと思うか。それとも美しいと感じるか。
この空間には、それぞれに間隔や照明に関する秩序を与え、調和させることでうまれた異なる3つの世界が存在する。
共通点は、盤上に針を一定間隔に手で刺しているという1点のみである。
1. 彼らは決して同じように立っているのではない。機械ではなく人の手で刺すことで生じたブレは、盤上の約7000本もの針に唯一無二の個性を芽生えさせる。
2. 最も狭い間隔で多くの針を刺した盤の縁を、平行に進む点光源が走る。するとストロボスコープのような効果がもたらされ、順光か逆光かによって見える景色は変化する。また顔を上げると、盤上の世界が影で映し出されるようになっている。
3. ゆっくりと回転する一筋の光は、私たちにとっての太陽のように彼らを照らし、ひとつひとつに夜明けと日暮れが訪れる。
words: Akari Tsubouchi
CREDIT
作品名:Prosody
氏名 :坪内あかり
学校名:武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科 インテリアデザイン専攻
卒業年:2020